先日ジブリ美術館に行ってきました。
ジブリ美術館を訪れるのは実は10年以上ぶり、2度目になります。
常設展示は以前と変わらないものの、定期的に変わる企画展示については以前から見たいと思っていたものでした。
その名も「食べるを描く」展。
ジブリ美術館の「食べるを描く」展いってきました。食べ方ひとつ、飲み方ひとつ取っても細部にまでこだわりが詰まっています。人間や自然、日常生活に対する深い愛着を感じる展示でした☺️そしてお腹がすく… pic.twitter.com/JG7CSiewrA
— ゆうちゃ (@yucha_xx) 2018年9月20日
ジブリ映画に登場する食事のシーンを中心に取り上げたものです。
食事だけに注目する展示はジブリでも初めてとのことだったので非常に興味深かったです。
この記事では、この企画展示を見て感じたジブリの仕事の流儀を3つに分けて紹介したいと思います。
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1. プロの仕事は細部に宿る
まず驚いたのは食べ物や動きの描写の細かさです。
例えば「紅の豚」でフィオがレモネードを瓶から飲むシーン。
展示されている原画には、液体の表面が細かく揺れる指定が入っていました。
飲む時だけでなく、ただ手に持っている状態でも円を描くように水面が揺れるようになっています。
また、「ハウルの動く城」でベーコンエッグを焼いているシーン。
フライパンとベーコンの間で弾ける油の動きが別のレイヤーとして描かれているのがわかります。
こんな一瞬しか見ないようなところまでこだわっているのか、と驚きと感動の連続でした。
プロの仕事はまさに細部に宿るのですね。
2. 食事を通してキャラクターを描く
食事のシーンはキャラクターの性格やキャラクター同士の関係性を表すのにとても有効だということがこの展示から分かります。
ドーラがハムへ食らいつく様子はその豪快な性格を良く表現しており、サンの食べ方からはその生い立ちが伺えます。
また、パズーとシータが目玉焼きを分け合うシーンでは、一つものを二人で食べることで親密な関係性がとても上手く描かれていると感じました。
3. 日常に対する好奇心をどこまで持てるか
これは企画展示に限った話ではありませんが、私が最も感銘を受けたのは宮崎監督の人間や自然、日常に対する深い愛情と暖かい目です。
ただなんとなく日常を生きているだけではこういった表現は決して生まれない。
日々の生活の中でどれだけ好奇心を持てるのか、私自身が問われているような気がしてなりません。
多くの人がジブリの作品を愛するのはきっとこういうところから来るのではないでしょうか。
さいごに
私はジブリの映画を全て見ているわけではありません。
昔すぎて内容がうろ覚えな作品もあります。
それでもこの展示は非常に見応えがあり、もの作りのヒントがたくさん詰まっていると感じました。
これをきっかけにまだ見ていない作品も 、どのようにこだわりを持って映像を作っているのか、その細部まで改めて観てみたいと思います。
ぜひ期間中にこの展示へ足を運んでみてください。
ゆうちゃ